せんむ・ぶんぶんブラザーズ☆弟
長坂 恭輔 Kyosuke Nagasaka
職業柄、バターやジャムなどのパンに塗る素材にはこだわりや興味・関心を強く持ってきましたが、塗る道具について関心を持ったことはありませんでした。
むしろスプーンでこそぎとってパンに塗りたくり、塗れれば何でも大丈夫って感じ。・・・でしたが、数年前にとあるバターナイフと出会ってその考えが変わりました。

Jean Dubost(ジャン・デュボ)

ピエール・デュポにより1920年創立。小さな工房からスタートし、息子のジャン・デュボの代で成長し、その名がブランド名に。欧州を代表する刃物の町「ティエール」の職人により多数の工程がハンドメイドで作られているカトラリーブランド。
ちなみにティエールの町のシンボルはマルハナバチだそう。ナイフにも蜂がデザインされているところにも好感。

でもホントに良い感じなのは、バターナイフのど真ん中である使い心地です。
握った時のなんともいえないおさまりの良さなのか。柄とナイフのバランス、面の広さと塗り心地なのか、とにかく今までと全く違う使用感に驚きました。うまく説明できないのですが、意味あるこだわりを感じさせる道具です。

フランスのどこかにある三ヶ日よりも小さな町で、真剣にバターナイフのことを考えて作っている人達がいると思ったら、自然と大切したい道具のひとつになりました。
このナイフに限らず、自分達が実際に見たり使ったり想いに触れたりして、本当に”大切にしたい”と思えるもの、同じものづくりの人間として尊敬できる品があれば、それらもいつか紹介して販売していきたいと思ってます。

色々こだわった品がありますが、時々それが作り手の“こだわり”ではなく、作り手の“よがり”だったりすることもあります。食べたり、使ったりする人にとって、価値あるこだわりを商品に込めたいものです。
ちなみに今回食パンに塗って楽しんだのが、バターとはちみつジャム いちご。苺ジャムの中でも相当濃厚なジャムで、無添加なのに格別贅沢な味わい。自分の一番好きなジャムです。

今朝もたっぷり塗っておいしくいただきました。