【profile】
インナービューティー料理研究家
國塩 亜矢子 Ayako Kunishio
インナービューティー料理研究家、フードコーディネーターとして各種メディアでレシピコラムや美容栄養学の連載を持つ。趣味はファミリーキャンプ。
まじめな野球少年&おてんばガールの二児母として子育てママ向けのコラムも発信中!
Instagram @enjoytable_by.a


夏真っ盛り。もうお盆休みということで、夏旅を楽しんだという方、これから旅に出るという方、様々でしょうか。
制限のない夏、夏休みならではのお楽しみをたっぷり満喫したいですよね。

旅先での高揚感を適度に落ち着かせてくれるのが「はちみつ」。

●旅先でも出会える「はちみつ」の安心感


国内外問わず、ホテルでもカフェテリアでも、朝ごはんセット(モーニング)を注文するとトーストの横に必ずと言っていいほど添えられている「はちみつ」。バターやジャム、あんこなどもついていたら「やった~!」と心の中でガッツポーズしちゃいますよね。

旅先で迎える朝、「今日はどんな景色に出会えるかな?」とワクワク(+ちょっぴりソワソワ)しながら過ごす一日のはじまり。

そんな心の高揚感を、適度に落ち着かせてくれるのが、朝のはちみつ。
シンプルなバタートーストに、はちみつをたら~り。
自然な甘みが喉をするりと通っていくと、不思議とほっと落ち着きます。

●クロワッサンで思い出す、フランスの朝ごはん


記憶に残る旅を振り返ったとき、私は朝ごはんシーンを鮮明に思い出すことが多いです。クロワッサンを食べると思い出されるのは、なんといってもフランス旅での朝ごはん風景。
(まさに今、フランスはオリンピックで盛り上がっていますね!)

フランスの朝ごはんは、クロワッサンやスライスバゲット、スクランブルエッグとソーセージが……小皿には、ヨーグルト、たっぷりのバターとはちみつ、そして真っ赤なフランボワーズジャムが添えられていたっけ。

赤が効いた色柄のクロスにクロワッサン、というのがフランスっぽくて自宅でもたまに再現しては旅の思い出に浸ることも。

●ひとり旅でも、心を落ち着かせてくれたはちみつ


初めてのひとり旅で沖縄・伊良部島を訪れた時のこと。(人生の中で印象深い思い出)
この旅の朝は、オーシャンビューのダイニングに朝のキラキラの光がたっぷり降り注いでいて……もうそれだけでテンションが上がったものです。
黒糖パンや海ぶどうのサラダ、マンゴージュースなど沖縄らしい内容の朝ごはんを食べながら、高揚する気持ちを落ち着かせるのにひと苦労でした。

朝食のヨーグルトに添えられたはちみつを食べて、なんだかほっ……と落ち着いたのを今でも覚えています。(ありがとう、はちみつ!)

●はちみつ成分にリラックス効果!?
なぜ、はちみつを食べると落ち着くのか? はちみつのやさしい甘みが心を落ち着かせてくれるのでしょうか。

気になったので調べてみると、はちみつに含まれる「アセチルコリン」という成分が、副交感神経を優位にすることで精神をリラックスさせる効果があるそう。脳の働きが穏やかになり、気分が鎮まる気がするのは、このお陰なんですね。

他にも、「トリプトファン」というはちみつの成分が、“しあわせホルモン”としても知られる「セロトニン」に体内で変化するんだとか。
セロトニンは精神安定や安眠効果が高いことで知られている成分で、まさに心を落ち着かせ穏やかな気分にしてくれるんです。

寝つきが悪い夜は、はちみつミルクを作って飲むのもおすすめです。

●日々の暮らしも、はちみつで心地よく


このように、心を落ち着かせてくれる甘くておいしいはちみつは自宅にもモチロン常備。
我が家は、サラッとしていてクセのない「三代目の蜂蜜」が夏のお気に入り。
パンにはモチロン、旬フルーツを使ったドリンクやサラダなどのお料理にも、合わせやすいんです。

喜怒哀楽いろんな心情が入り混じる日々の暮らし。ちょっとざわざわする日、ソワソワと落ち着かない日、ウキウキしすぎて眠れない夜……はちみつで気持ちを落ち着かせてみませんか?

一度きりの2024年のこの夏、はちみつで心身ともに健やかに。暑さに負けず、最後まで楽しみ尽くしたいですね。

【参考文献】
・「正しい知識で健康をつくる あたらしい栄養学」(高橋書店)
・「栄養素の通になる」(女子栄養大学出版部)
・「美肌美人栄養学」(エクスナレッジ)
・「きれいな人の老けない食べ方」森拓郎・著(SBクリエイティブ)
・スーパーフード辞典 斎藤糧三・監修(主婦の友社)


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