皆さま、こんにちは。
ぬくもり工房の川辺です。
まだまだ寒い日が続きます。去年は年明け早々コロナに罹ってしまったので、今年は風邪をひかないようにと温かくして過ごしています。長坂養蜂場の理念のひとつに「大家族主義」というものがあります。ぶんぶんファミリーを本当の家族のように想い、お互いの幸せと成長を本気で願うような関係性を目指すというものです。
入社当時は「大家族主義」が怖くて仕方ありませんでした。というのも学生まで神奈川にいた22年間、母との関係に自信がなく、かなり拗らせていたからです。
「育ててくれたことに感謝しましょう」
母が連想される言葉を聞くたびに、外では良く振る舞っているだけで、自分は身近な人に感謝できない偽善者のような気がして心が抉られる想いでした。
母は物凄く教育熱心な人で、私のことを根気強く育ててくれました。今でこそ、そう思えますが当時は忙しすぎる習い事、厳しい門限、きっちりとしたスケジュールに息苦しさを感じていました。
いつしか、このままでは自分の意志で何も決められなくなると焦りを感じるようになり、当時大学1年生だった私は母と距離を取ろうと間違った自立の方法を選んでしまいます。
当然、遅すぎる反抗期に母も私もぶつかることが増え、就職したら家から出たいと毎日思っていました。長坂養蜂場に就職が決まり、実家を出たことで物理的に距離が離れれば心は楽になるだろうと思っていました。しかし、離れてみると次は近づくのが怖くなり、母からの電話に出られない日が続きます。
お正月には実家に帰りましたが、私はコロナに罹ってしまいました。静岡に戻ることができず、しばらく実家に留まることになります。
お土産に買ったはずの二代目の蜂蜜を母は私に差し出してくれました。
「お土産なんていいから、喉に良いし買ってきてくれたはちみつ食べたら?」
ちょっとした帰省のつもりが、母には看病をさせてしまいました。それでも母は文句も言わず、むしろ帰ってきてくれて嬉しかったよ。と喜んでくれました。
「迷惑かけてごめんね、面倒見てくれてありがとう」
母に心からありがとうと言えたのは、いつぶりだったか分かりません。
昨年の母の誕生日に、ぬくもりローヤルゼリーをプレゼントしました。
「ちょっと疲れた日の夜にローヤルゼリーを飲んだら、次の日バドミントンに行けたよ!良いものをくれてありがとう。」今年の私の誕生日、母から送られてきた沢山のプレゼントには、文字いっぱいの手紙が添えられていました。
物凄く嬉しかったです。
母とはよく連絡をとるようになりました。
今年は実家に帰りませんでしたが、年始に家族が長坂養蜂場のお店に遊びに来てくれました。母に働いている姿を見せるのは初めてです。
私を忍耐強い子に育ててくれて、きっちりルールを守れる子に厳しく育ててくれて、多くを言わずに離れた場所から見守ってくれる母に心から感謝しています。
今なら、私の幸せと成長を願っていてくれている母の気持ちが分かるような気がします。
今日もあなたの心が「ぽっ」と温まりますように。