おせちの定番と言えば、見た目も華やかな紅白なます。保存食でもあるおせち料理がどれも塩辛いこともあって、なますのシャキシャキした食感とさっぱりした味わいがクセになります。
お正月に多めのカロリーを摂取した反動で、1月は小休止の意味もあって、なますがたびたび食卓に登場しました。それから、昔住んでいたところのお隣さんが先日久しぶりにみえて、畑でとれた自家製の大きな大根をおすそわけしてくれたのもきっかけ。
ワタクシが子どもの頃も、たびたび登場した紅白なます。なんだかんだ言って長い付き合いです。それでも食卓の主役ではなかったですし、子どもの味覚には一切合わず、当時は見向きもしませんでした。お酢はカラダにいいからと母から食べるようにすすめられても何かと理由をつけては食べずに切り抜けてきました。
それがお酒を飲むようになったタイミングから味覚が大きく変化したのか、今ではこのいぶし銀のような存在が、ようやくわかる歳になったようです。
ワタクシも通ってきた道。やっぱり我が子も好んでは食べませんので、我が家で箸が進むのは大人ばかり。ちょっとずつ箸を伸ばしては、いつの間にか毎回お皿が空っぽになってしまう不思議な存在です。今月は紅白なますが、食卓に何回のぼったか数え切れません。
我が家では、紅白なますの味付けには、きまってはちみつです。何度もコラムには書いていますが、お酢とはちみつの組み合わせはもはや鉄板。お酢とはちみつでなじませた大根やニンジンのほんのり甘酸っぱい風味が、ときに箸休めの一品どころか、主役級にのぼりつめることだってあるといったら言い過ぎでしょうか。
器はきまって、バスクグラスの小さなサイズのやつです。
【profile】
ぬくもりWebディレクター
清 真一朗 Shinichiro Sei
静岡市から電車で片道2時間半かけて毎日三ヶ日に通う自称旅人。甘いものとお酒が大好きな二児の父。毎日の運動量を超えるアルコール摂取で、ぽっちゃり体型を隠し切れないのが唯一の悩み。
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