最近見かけなくなったと思っていた石焼き芋屋さんと偶然であったのは去年の寒い時期のこと。ワタクシが幼少期のころは、石焼き芋屋さんをよく見かけた記憶があります。コインを握りしめて、これで買えるだけくださいと言ったら、おじちゃんが笑いながら、できるだけ大きな焼き芋をくしゃくしゃの茶色い袋に入れて渡してくれたものでした。
時代は過ぎて去年の今頃、どこからか聞き覚えのある、モクモクの煙をだしながら、ゆっくりと走る軽トラックの音が、遠くから聞こえてきました。その瞬間、懐かしいと思った感覚を今でも覚えています。すぐさま子どもと家を飛び出し、石焼き芋屋さんを追いかけました。あんなにゆっくりに走っているのに、追いかけるとなかなか追いつけないものです。我が子にとって、石焼き芋屋さんを間近で見るのは初めてでした。
話しは変わりますが、先日遠くに住む親せきに、ながさかのはちみつバターやラスクを送ったところ、サツマイモを蒸かしてはちみつバターを乗せたら美味しかったとの便りを聞いて、早速それを食べてみたくなりました。石焼き芋屋さんを今か今かと待ってはいられないので、近くのスーパーの入口で売っていた焼き芋を買ってきて試してみることに。
今回味わった焼き芋は比較的素朴な味わいで、それほど甘みを強烈に感じるものではありませんでした。それがかえって良かったのかもしれませんが、はちみつバターの甘みとコクが加わって、子どもも我先にと食べたがる美味しいスイーツとなりました。
サツマイモの美味しい季節。想い出すのは、あの香ばしい煙をだしながら進む軽トラックの音。次は石焼き芋屋さんが運んできてくれた焼き芋とはちみつバターで秋の味覚を楽しみたいと思います。
【profile】
ぬくもりWebディレクター
清 真一朗 Shinichiro Sei
静岡市から電車で片道2時間半かけて毎日三ヶ日に通う自称旅人。甘いものとお酒が大好きな二児の父。毎日の運動量を超えるアルコール摂取で、ぽっちゃり体型を隠し切れないのが唯一の悩み。
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