2020年を振り返ってみますと、大きな変化の年でした。長坂養蜂場でも、三ヶ日の店舗を一時期は営業自粛するなど、思いもよらぬ出来事となりました。
そのような状況になっても、多くのお客様から励ましのお手紙をいただいたり、通信販売ではちみつをお買い求めいただいたりと、あらためて多くのぬくもりの存在を実感する、感謝の年ともなりました。そう、2020年は感謝の年。
この感謝に何か応えることはできないだろうかと考え、「ぬくもりキャンドルナイト&イルミネーション」を今年を締めくくる12月に開催することに。今年を表す漢字が「密」であったように、3密、ソーシャルディスタンスなど、人と人との距離は一定の間隔を保ちながらも、心と心だけは“蜜”に。三ヶ日の冬の夜空を彩る幻想的な灯りをながめながら、“人と人とのつながりや支え合いに想いを馳せて、ぬくもりあるひとときをお過ごしいただきたい”という想いから、秋口頃からプロジェクトがスタートしました。
じつは当初試行錯誤の連続で、そもそもイルミネーションやキャンドルをどうやって飾って、皆さまをどうお迎えするかもわからない状態。もちろん、キャンドルには自然やミツバチからの恵み、ミツロウを使うことだけは当初から決まっていました。でも、ミツロウを溶かして型に流し込んでも、溶かした温度の関係か、すぐにキャンドルにひびが入ってしまう始末。カタチにしてはつぎ足し、カタチにしてはまたやり直しの連続でした。ホットドリンクも、はちみつ屋らしいおもてなしは何だろうかとぶんぶんファミリー一同、来る日も来る日も考えておりました。
イルミネーションやキャンドルのプロである方たちのご支援もあり、2020年12月5日、当日。多くの方に見守られながら無事点灯式を終えることができました。通常の営業時間後より、長坂養蜂場の遊歩道を埋め尽くすほどのイルミネーションや常時300個を超すミツロウキャンドルのやさしい灯り。
腰掛け代わりに巣箱を設置したり、寒さ対策として地面に立てた丸太に火を灯すスウェーデントーチを置いたり、焼きマシュマロを提供したり。12月毎週末の全8回のうち、回を重ねるごとに、ご来場いただいた皆さまのぬくもりも一緒になって、よりよいものになっていったと感じます。
毎回、遊歩道に続くイルミネーションのトンネルを駆け回る子どもたちや、ゆれるミツロウキャンドルの灯りの前で、はちみつ入りのホットミルクをふーふーして飲む方たちを見ながら、私たちの方がほっこりした幸せな時間を過ごすことができた気がします。本当に感謝です。
これからも、長坂養蜂場はミツバチや自然の恵みを通じて、皆さまの健やかな暮らしづくりを応援してまいります。
皆さま、よい年末を。そして、2021年よい年になりますように。
皆さまがInstagramに投稿してくださった写真は、こちらからご覧になれます。#長坂養蜂場キャンドルナイト
【profile】
ぬくもりWebディレクター
清 真一朗 Shinichiro Sei
静岡市から電車で片道2時間半かけて毎日三ヶ日に通う自称旅人。甘いものとお酒が大好きな二児の父。毎日の運動量を超えるアルコール摂取で、ぽっちゃり体型を隠し切れないのが唯一の悩み。