冬の寒さも徐々にやわらいで、少しずつ春の気配を感じる日々。じっと冬を越したミノムシも、春の世界へ飛び立つまでもうすぐ。
外の寒い日は、おうちでは下の子があやとりを熱心に覚えています♪「これがほうきだよ!」とか教えてくれて、そんな姿がなんだか微笑ましく感じます。昔のあそびは自分で工夫して考える楽しさがあるなあ、と改めて思いました。
山道を歩くと、藤のさやがたくさん♪これをとってきて、さやあそび。
ブーメランみたいに投げて楽しんだり。けっこう飛ぶんです!
干しておいたら、さやがねじれてきます。それもまた楽しい♪子どもと道端を歩くと、たくさんの発見があります。今の季節、たまには道端に目を向けてのんびり歩いてみるのもいいですね。街の道端で、春の息吹を見つけるのも楽しいひとときだと思います。
今回は、山で最も早く春を知らせる「ふきのとう」について♪ふきのとうは、雪解けを待たずに顔を出す「春の使者」です。「ふき」は、キク科フキ属の多年草で日本原産の山菜。全国の山野に自生しており、日陰気味で湿気の多い所を好みます。とっておきのポイントである山の小学校の斜面でふきのとうを探します。コツは、ふきの枯葉の周辺を探すこと。枯葉の下も注意深く探すと、きれいな黄緑色がひっそりと顔を出していました。ひとつ、ふたつ、みっつ・・・、朝靄のなかで霜をまとった小さなつぼみ。みずみずしいその姿に、体の中をすがすがしい春の風が通り抜けます。
春の味を確かめたくて、採れたてのつぼみで「ふきみそ」づくり。ふきのとうの、独特の香りとほろ苦さが食欲をそそります。 おいしいお酒を、一杯。 春はもう、すぐそこに・・・。
はちみつレシピ「はちみつふきみそ」
【材料】
●ふきのとう…10個
●みそ…100g
●二代目の蜂蜜…大さじ3
●酒…大さじ1
●みりん…大さじ3
●くるみ…適量
ふき味噌の作り方はいたってシンプル。
①まず、ふきのとうを塩水でさっと湯通しをしたら、みじん切りにして、鍋で炒める。
②そこに味噌と「二代目の蜂蜜」・酒・みりん・砕いたくるみを混ぜて、なじんできたら出来上がり。
砕いたくるみを入れるのが我が家流。くるみの脂肪分が苦味をやわらげ、食感のアクセントにも。砂糖の代わりにはちみつを使うことで、はちみつのやさしい甘さがふきのほろ苦さを包み込みます。ちなみに、クマが冬眠から目覚めてまず口にするのが、ふきのとうをはじめとする山菜なのだそう。冬の体から春の体へと目覚めさせる、自然の知恵ですね。山菜の苦味は、冬の間に溜まった体の毒素を排出してくれます。新しい春に向けて、体を目覚めさせる春の山菜をぜひ食卓にも取り入れてみてくださいね。
皆さんにとって、希望ふくらむ春になりますように・・・BEE HAPPY!
【profile】
ぬくもりデザイン室スタッフ
加藤 隆康 Takayasu Kato
大河ドラマ「井伊直虎」で登場した井伊の隠し里「久留女木の棚田」の近くで暮らす二児の父。時々出会う猿や鹿や猪に怯えつつ、山とはちみつのある暮らしを自然体で楽しむ日々のあれこれを綴ります。