山の秋は、豊かな実りの季節を迎えています。山を巡れば、様々な秋の実りに出会えます。山で採れたものを「つるかご」に盛ってみると、そこに色鮮やかな秋の風景が現れました。【アケビ】鮮やかな紫色:葉が三つの三葉(ミツバ)アケビ。薄褐色:葉が五つの五葉(ゴヨウ)アケビ。薄褐色の実は野生を感じさせます。

【ツルウメモドキ】黄色の皮と橙色の実の取り合わせが素敵で、よく生け花に使われるそう。(後日、黄色の皮がはぜて、鮮やかな橙色の実が顔を出したさまはとても美しかったです。)

【芝栗】山に自生する天然の芝栗は、栽培種に比べると小ぶりですが味が濃厚なのだそう。

【サルナシ】猿が我を忘れて食べることから名付けられたそう。

【ガマズミ】良質のクエン酸が含まれ、疲労回復に効果的。

・・・こうしてたくさんの秋の実りで彩られたかご盛りを目の前にすると、改めて山の恵みの素晴らしさ、ありがたさを実感します。


かご盛りの他に、ボケとガマズミの実で果実酒を作りました。「えぐみがあったりと、食べるのには適さないクセのある実ほど、果実酒に向いている」とじぃちゃんが教えてくれました。ボケの実は、漬ける前から甘い香りを強く放っており、期待が膨らみます。漬けて一か月ほどでボケは黄味がかり、ガマズミは赤味がかってくるとのこと。漬けてから一か月~三か月くらいで飲み頃を迎えそうです。
この、たくさんの豊かな山の恵みに感謝しながら、冬の始まりに果実酒の甘い芳香をゆっくりと味わえたらいいな・・・と思います。


お好みの果実で楽しむ♪はちみつ果実酒

【材料】

●お好みの果実

例えば、レモン、キウイ、ベリー、柿、りんご。ゆず、きんかん、しょうが、かりん などなど・・♪(写真はボケとガマズミの実の果実酒)

●度数が20%以上のアルコール

ホワイトリカーや焼酎が一般的。その他ブランデーやワインも美味しいです♪

●はちみつ

【作り方】

1. 果実をよく洗い水気を切る(果実によっては皮をむいたり果肉を切ったり)

2. 殺菌消毒した保存容器に、果実を入れ、はちみつを注ぎ、アルコールを入れる

3. 冷暗所で一ヶ月以上保管

厳密なレシピはありませんので、ぜひお好みの果実とアルコールにはちみつを入れてお作りください。氷砂糖ではなくはちみつを使うことで、まろやかな味に仕上がります。皆さんも、お気に入りや旬の果実を使って、オリジナルのはちみつ果実酒をお楽しみくださいね♪ BEE HAPPY!!


【profile】
ぬくもりデザイン室スタッフ
加藤 隆康 Takayasu Kato
大河ドラマ「井伊直虎」で登場した井伊の隠し里「久留女木の棚田」の近くで暮らす二児の父。時々出会う猿や鹿や猪に怯えつつ、山とはちみつのある暮らしを自然体で楽しむ日々のあれこれを綴ります。