9月の終わり。暑さもようやくやわらいで、朝晩は涼しいほどになりました。道端には彼岸花が咲き誇り、秋の訪れを感じます。
月明かりが里山を照らす十五夜。どのお家も玄関前にはお月様へのお供えと、小分けにされたお菓子の山。・・・この地域では、お月見の夜になると地域の子どもたちが近所の家々をまわります。どのお家も軒先や縁側にはお菓子が置かれ、それを子どもたちがもらっていく(「お月見どろぼう」ともよばれるそうです)、そんな風習があります。
この風習、一説には、昔から子どもは「月の使者」とされ、お月見どろぼうで子どもにお供え物を盗られた家は豊作となり、縁起が良いとして豊作を願い行われてきたそう。そのため、今でも全国の農村ではこの風習が残っている地域もあるのだとか。
毎年、この時期が近づくと、お月見用のお菓子を家族みんなで買いに行くのが楽しみだったりします。ひとつずつ袋詰めにしてラッピング。「お菓子はこちら」の案内ポスターも子どもたちがはりきって作ります。そして当日、みんながやってくるのをドキドキしながら楽しみに待ちます!
「こんばんはー」と挨拶を交わしながら、月明かりの下、子どもたちが家々を行ったり来たり。普段、なかなか夜に人の家を訪ね歩いたりする機会はないので、ちょっとした冒険みたいで子どもたちも大喜び。静かな里山に、時折響き渡る笑い声と「ありがとう」。心がぽっと温かくなる夜です。 子どもたちと地域の家々とのつながりが深まるお月見の夜。こんな素敵な風習を、これからも大切にしていきたいなあと思いました。皆さんにも、実りの秋が訪れますように・・・。
<はちみつレシピ>
「そば蜂蜜」を使ったみたらしだれで、カンタンお月見団子♪
お月見団子〜そば蜂蜜のみたらしだれ〜
【材料】
月見団子
●白玉粉…180g
●水…160cc
みたらしだれ
●そば蜂蜜…大さじ1
●しょうゆ…大さじ1
●片栗粉…大さじ1
●水…大さじ4
【作り方】
1.白玉粉と水をよく混ぜて、丸める。
2.一口大に丸めて、沸騰したお湯に入れる。浮かび上がってから2分茹でる。
3.白玉団子を氷水でしめる。
4.小鍋にしょうゆ、片栗粉、水を入れ、中火で熱しかき混ぜ続ける。
5.なめらかになったらそば蜂蜜を入れ、すぐかき混ぜながら火を止める。お団子にかけて出来上がり♪
深い琥珀色で、独特の風味がある「そば蜂蜜」。じつはお醤油と相性バツグンなんです!そば蜂蜜を使って、より風味豊かなみたらしだれが楽しめます。そば蜂蜜ははちみつの中でもミネラルやビタミンが豊富で、特に鉄分は普通のはちみつの5倍以上!おいしく栄養たっぷりのお月見団子で、秋の夜長をお楽しみくださいね。BEE HAPPY!!
【profile】
ぬくもりデザイン室スタッフ
加藤 隆康 Takayasu Kato
大河ドラマ「井伊直虎」で登場した井伊の隠し里「久留女木の棚田」の近くで暮らす二児の父。時々出会う猿や鹿や猪に怯えつつ、山とはちみつのある暮らしを自然体で楽しむ日々のあれこれを綴ります。