6月。雨が降ったかと思えば、晴れるととっても暑くなったり。
ころころ変わるお天気のなかで、ゆっくり地を這うかたつむり。鮮やかな苔の輝き。ゆっくりと、山も初夏を迎えようとしています。
6月といえば、やはり「梅」ですね。
梅といえば、お隣のお家の前には大きな梅の木があります。
この木にかかっているブランコで時々遊ばせてもらうのですが、子どもはいつも大喜びです。6月になり、今年もたくさんの実をつけていました。
今回は、長坂養蜂場の向かい側にあるマンサク山の梅をいただいたので、こちらではちみつ梅酒を作ってみることにしました。
梅を洗い、ヘタを取り、拭き、漬けてゆく。それだけのシンプルな作業ですが、青梅のさわやかな甘い香りを感じながら作業をしていると、今年もこの季節が来たなあ・・と、なにか日本人としてうれしい感情が湧いてきます。何より、日々少しずつ手を加えながら、様子を見たり、味見したり・・そんな梅が変わっていくさまが楽しく、愛着を感じます。
梅酒、梅シロップ、梅干し・・昔から日本人は6月を迎えると、梅仕事をして夏に向けて準備をしてきました。梅の酸っぱさのもと、クエン酸には疲労回復効果があり、夏バテ予防にぴったり。
暑い夏に向けて梅を仕込むのはとても理にかなった作業であり、日本人の素晴らしい暮らしの知恵だと感じます。
「梅仕事」という言葉。この言葉も素敵だなあ、と感じます。梅仕事は私たち日本人の初夏の暮らしに、豊かな彩りを添えてくれます。
今年も、また来年も・・。梅仕事で初夏の香りを感じながら、小さな手づくりを楽しんでいきたいと思います。
カンタン♪おいしい♪「はちみつ梅酒」のつくりかた
→初夏のかおり、梅しごと。#2
【profile】
ぬくもりデザイン室スタッフ
加藤 隆康 Takayasu Kato
大河ドラマ「井伊直虎」で登場した井伊の隠し里「久留女木の棚田」の近くで暮らす二児の父。時々出会う猿や鹿や猪に怯えつつ、山とはちみつのある暮らしを自然体で楽しむ日々のあれこれを綴ります。